このレビューはネタバレを含みます▼
著者ならではの、日常の輪郭が少しずつゆがんでいく感覚を存分に味わえる短編集
登場人物はどこか常識から外れているのに、その振る舞いを当たり前として受け入れる世界が妙に自然で、読むほどに現実との境目が揺らぎます
ほほえましさを感じた次の瞬間、言いようのない居心地の悪さが忍び寄り、ページをめくる手が止まりません
4編それぞれ異なる題材でありながら、人の心の不可思議さや執着を鋭く映し出し、読後までじわじわと余韻を残す‥
奇抜さだけに頼らず、人間という存在の不思議を独創的な視点で描き切る筆力は見事👌
「普通」とは何かを問いかけられるような、不思議な魅力に満ちた一冊です