このレビューはネタバレを含みます▼
学生時代には当たり前のように続くと思っていた友情が、大人になるにつれて少しずつ形を変えていく‥その過程で生まれる戸惑いや寂しさ、そして新たな距離感の見つけ方を描いた短編集
本作が秀逸なのは、人間関係の終わりや始まりを劇的な出来事としてではなく、日常の中に潜む微細な感情の揺らぎとして捉えている点
再会や同窓会、何気ない会話の中に滲む温度差がリアルで、自分自身の記憶を呼び起こされるような読書体験を味わえます
友情は続くか途切れるかの二択ではなく、その時々で姿を変えながら残り続けるものなのかもしれない――そんな問いが自然と胸に浮かびます
人とのつながりについて改めて考えたくなる、大人だからこそ深く沁みる一冊