未来からやってきた自分に悲惨な未来を告げられ、そうはなるまいと、今好きな人を振り向かせようと奮闘する新感覚ラブコメ。読んでいて楽しいです。
ただ、細かい設定に疑問を感じてしまうとツッコミ所は多いです。あと、「未来の選択」という韓国ドラマを知っていると設定が被っているようにも感じます。
けれど「面白ければいいじゃない!」と思わせてくれる程度には楽しませてくれるので、良い作品だと思います。
とくに、1、2巻目はどうなるのかな~とドキドキさせてくれて好きでした。
でも話が進むほどにちょっと私の中では失速気味。
主人公がなんとしても結婚したい真之介が、普通に鈍感バカな事が明らかになっていき、ちょっと「え?」となりました。
こんな感じのまま未来では櫛田さんと結婚までいったのか…と思うと、なんだかなぁと。
主人公が未来とは違って、真之介と頑張って関わったおかげで状況が変わってゆくのは良いのですが、このバカップルのやり取りを見ていると、そんな未来にならずとも最初からどうにかならなかったの?とこの子達に若干呆れてしまいました…。
そしてなんといっても哀れな立場の瀧くん。
いやもう、彼でいいじゃない。
櫛田さんみたいな子と結婚できてしまう男・真之介よりも、賢くていつも空気読んで優しくしてくれる瀧くんの方が何倍も良いです。
というか、未来の主人公は瀧くんとほぼ他人な位置づけなのに、瀧くんに本気で惚れられたという過去に変わっただけでも何かしら未来に影響を及ぼすと思うんですけど…。
未来の自分が来なかった事になったら困る!とばかり主人公は気にしてましたけど、色々と鍵を握る瀧くんの心境に変化をもたらすこと自体大問題じゃなかろうか…と細かい部分が気になって仕方なかったです。言い出すとほんとキリないんですけど笑
ここまできたら、主人公は真之介と幸せになって終わって!と見守ってますが、正直高校生編で綺麗に終わらせて欲しかった。
4巻ラストで大学での未来についての話がでてきて、もうよくない?と思ってしまいました。この調子じゃ、大学の後には社会人になった時の問題が浮上しそうで安心して読めません…。
もう4巻目辺りの流れで感動的にくっつけて終わらせてよかった気もします。
あと、これだけは言わせて下さい。タイムトラベル使用許可が簡単に下りるなら、大半の人間が未来変えに行っちゃいますよ…w