バイクに乗りたくなる一冊です!バイクを通して主人公が出会っていく、人々とその背景にあるドラマに、主人公だけでなく読者も惹きつけられ、自分の人生に重ねていくことができる作品です。
また、時代の流れの中で失われていく物を通して、人生の儚さを描き、しかしそれを悲しいものとしてではなく、懐かしくて今の自分の背中を押してくれるものとして描き出されているように感じました。
バイク免許もなく、50ccのスクーターに乗って冒険した二十歳だったあの頃、今は疎遠になってしまった当時の友人と見た夜の海、真っ青な空、赤裸々な思いを語ったことを思い出しました。