このレビューはネタバレを含みます▼
幕末の混沌を背景に、男たちの熱き忠誠心と残酷な運命を描き出す、骨太の歴史アクション
久保田千太郎の硬質な脚本と園田光慶の鮮烈な画力が融合し、木村継次=芹沢鴨という一筋縄ではいかない人物像を生々しく浮かび上がらせる
血に塗れた新撰組の日常と、武士としての誇り、仲間との軋轢が渾然一体となり、読者を幕末の激流へと引き込みます
戦いの荒々しさの中に人間ドラマを忍ばせる手腕は、まさに「流血録」の名に恥じない緊張感で、歴史漫画好きならずとも、刀と忠義の物語に心を奪われる一作