簡単には信じられないヒロインナターシャの物思いと、心から愛していると信じてほしいヒーローマーリオの想いとを時間差で立場を入れ替えて経験させることで学び、許し合うことを知る物語でした。個人的には、拒絶するナターシャも、追いかけるマーリオも行動やセリフに切り込んでいく鋭さが無くて、訴えてくるものを薄味にしているので起伏を感じにくい印象です。ストーカーエルロイを退けるマーリオも、もっとスマートに相手を封じてほしかったと心残りです。ロミオとジュリエットというロマンスを語る在り来たりな題材なのだから、そこはもっと激しい情熱を読みたかった。★3.5