HQには珍しく、妊娠したことに気付いたのはヒロインルイザではなくて、ヒーロールークという設定。いつもならば僕の子供かどうか というところでひと悶着あるところだが、ここにそれは無く 2人で結婚に向き合っていく物語。ルークは、8歳まで当たり前に愛情をもって育ててくれた母がいたが死別した。その後、生物学上の父のもとに身を寄せるのだが、彼には冷たく突き放されていた。このトラウマが彼を縛り続けているのだが、この葛藤が少々薄味。子供は父親がくれない愛情を求めて亡き母を想い泣く、そして手に入れられないものに対しては 神様は不公平だと罵るなりするものだが、それらを対比することもなく割愛されていて 流されるように読むこととなった。お互いに惹かれているルイザとルークだが、彼には愛し求めれば相手は去るという方程式が成立しているので愛を認めても求めはしない。しかし、ルイザの再検診という危機に直面し静観してはいられなかった。全てを吐露しルイザに愛を求めるルークには 彼を一途に愛し その信頼にこたえてくれるルイザこそが救世主となり得たのだが、やっぱり薄味。