深く関わり、互いに無いものへの憧憬で惹かれ合う。でも不可避な別れが待ち受けていて、しかもそれが予定より早く実現してしまう。
人との関係性が大事すぎる女の子と、そこが欠落しても平気だと思っていた男の子。
女の子がわがままで振り回すかの導入だったので途中まで世界観が掴みにくかった。けれど、ああ…好きなんだなぁ…と言う描写がわかりやすく、続きが待ち遠しい感じに読めました。
女の子を失ったことで知った喪失の痛みで、男の子にとって、生きることがより現実味を帯びたのか…
男の子はずっと姓名不明で、変なあだ名で呼ばれたり伏せ字だったのに、最終話で明らかにされます。これからはきっと、人の中でも確かな存在として、生きていくことでしょう。面倒なことがたくさんあるとしても。