別にいずれも読んでおり、「二つの顔を持つ恋人」は4。ラミレス家の花嫁セットにて。昔のことが明らかになるタイミングが、謎解き物語で言えば最後一気に語られてるシーンが説明臭がするため、彼の心情描写をもっと欲しいと思った作品。言葉のチョイスが私にはキツかった。意外な展開がストーリーに面白味。「十二ヶ月の恋人」と「拒絶された花婿」は3。私にはセットで4星(3.7)相当。
いずれも女性が幼な顔で、そのわりにベッドシーンはアンバランスに感じるほど、肉っ気強い。TLでの先生のご活躍がここで片鱗見せるも、HQはもともと他の要素も多く入っているストーリーであるため、全体の中で、他が薄まる傾向になった。HQって原作は性的描写を売り物にしてる様な作品が多いが、コミックスは頁数の制約からいって、そのシーンで煽情的に描いてしまうと、ドラマが追いやられてしまう。そういうシーンはTLに任せて、こちらは、キャラ形成の背景や心情の推移を見せて欲しいと思う。そこが、弱い作品だと読みごたえが下がってしまう。
ただ、人物以外の絵に大いに惹き付けられる。
絵は、あれ?というところもあるが、彩色と地合いの感じにとても魅力を感じるところがある。マットな塗りが印象的。アングルにしても、工夫があって目を引く。
「十二ヶ月ー」は、なんとなく未消化要素の多さも気になった作品だ。
逆に、「拒絶されたー」は、二次被害で身がすくみそうになったヒロインを安心させるために彼が徹底して手を打って、もうこれでヒロインはきっちりけじめつけて、乗り越えられるな、と確信させる。ワケあり花嫁の地獄の苦しみの元凶を、綺麗事でなく、後々の憂いなく取り除いたルーカスありがとうの世界でしょう。このような人と偽装結婚のような出会い、というのがいかにもHQ的。ある意味ルーカスみたいのが、私の目にはヒーロー。
個別にいずれもレビュー数のかなり多い人気作品で、全部で200レビューという数は他に余りないだろう。2020/5/31現在、総合的に各作品、4.2、4.1、3.6となっているが、相対的に拒絶されたーが低いのは、彼のやり方についての反対票も含まれていると想像する。私は、これも有り、と思ったクチ。
ヒロインが大人に見えたら、私はもっと高めにつけてた。