時折欧米人女性は罵られ願望があるのかなと思うことがある。
あのような物言いに私は頭に血が上ったが最後、心を閉ざしてしまう。どのような言い訳をされようと、ダメだ、到底笑顔を返すなどあり得ない。そもそも気になる人間に意地悪を言うなどという心理にも不寛容なので、相手がいくら王族だろうが、たとえ将来の君主だろうが、自分のプライドは高いところに置きながら、他人の神経に平気で障る人間に、憎さ余って、なんて逆転現象信じられない。
取材旅行エピソードも私の目にはパワハラと映る。
気に入ってくださったから有りがたく受け入れよ、みたいで、もちろん、ヒロイン自身望んでいるストーリーではあるけれど、有無を言わさぬやり方が、今後の二人のありようへの方向付けを許してしまいそう。
それに、社員はその分野のエキスパート、社長の横槍でキャリアのある人間とすげ替えの取材活動が成立するなんて、現場も馬鹿にされたものだ。
捻挫時の急ぎの転居にしたって、ああでも言わなければついてこない可能性を考慮しても脅しに聞こえる。
「帰れ」を複数回言われて、ヒロインは別に彼への意地で居たい訳でもないのに、彼女を苦しませるだけの言葉の凶器に思える。
父親の入院は、これまで疎遠な親子でも子どもにはストレスになるところへ、余分な心労が増す。滞在許可、労働許可は海外に滞在しようとする者にとってはパスポートと同等の位置付け、それを胸先三寸で私情で振り回された。それだけの権力者と言ってしまえばそれまでの話であるが、恣意的運用がまかり通るとは、その国に法秩序はないのか。HQだからと割り引いてあげられない。
この話は、父親が倒れたからこそ行った国での出来事なのに、その父親がその後のストーリーに安易に利用されていて、納得的展開とは感じなかった。
悉くヒロインの合意前に、事を推し進めようとするシーク像、そういう人に、私は魅力を感じにくかった。
夜9時の面談設定もあり得ない、強引キャラ設定にしても。
この様な男性を好きな人がいるのか、という現実の前に反対にショック。でも、好みの相違でライバルにならないで済む、とも思う。お話の世界の、ただのキャラ設定に過ぎないんだけども▪▪。
大体気候も厳しいとしていたではないか。そこにヒロインは住み続けるんだ!?
絵は長崎先生節、アンニュイで表情を読めない男性が描写されていた。