まずこの漫画の驚異的な点は、現在の自衛隊と過去の大日本帝国軍や米国軍をリアルに描いているというところ。例えばそれぞれの武器や艦艇のスペック、軍隊内の風土、組織間の関係など、そのどちらかでさえ膨大な資料と綿密な調査が必要になるであろう要素を同時に登場させているのだから、とてつもない労力であったであろう。それは最終巻に記載されている参考文献の量からもよくわかる。
それどころか今度はファンタジーとしてそれぞれが並存した世界を違和感が無いように描き上げており、もはや驚愕の域である。この作者以外には絶対にできない、いや今後誰もこの境地に達することさえ無いレベルの作品が、その辺の思いつきで描いてるようなギャグ漫画と大差ない値段で読めるのだから、漫画界というのも変わった業界だなと思う。
内容は語れるほど戦中戦後の知見や歴史観が無いため遠慮するが、悲惨な戦火の経験の有無で日本国民の戦後の進み方は変わったという観点はその通りかなと思う。