このレビューはネタバレを含みます▼
大きめのコマも含まれており読みやすく、かつ細やかな描かれ方が印象に残るマンガ作品といえます。舞台設定は19世紀の後半のヨーロッパなのですが、現代の我々として驚くのは、登場人物たちがガス気球に乗って宇宙を目指そうと試みる描写があるところです。大気圏の概念などが現代と比べて薄かった当時としては仕方がなかったことなのかもしれませんが、パイロットのクレールにはどうか無事で帰ってきてほしいと思いました。宇宙へ行きたいという人間の願いやロマンは、遥か昔から今に至るまで存在し続けていることを察せられます。