このレビューはネタバレを含みます▼
この作品は、最初の巻だけ読んだ人と、最終巻7巻まで読み通した人とでは、受ける印象が大きく変わってくると思いました。とりわけ雛子が中心となり学園エンジョイライフの延長線上で立ち上げた(まだまだ子供らしい)「恋愛部」とそのメンバーたちの成長は、最後まで読むからこそ心から実感できるストーリーになっているといえます。最初こそ微笑ましいシーンがあっても、やがて登場人物それぞれの持つ過去や背景が徐々に明かされてゆき、まるで昼時間帯のドラマを見ているような、壮絶な世界観の展開をたどっていくとは思いませんでした。特に無邪気な興味は行きすぎると重大な責任や代償を払わなければならなくなるという点は、人生を生きる上で絶対に忘れてはならないことだと感じました。