妹ステファニーが恋している男ジュールダン。彼の魅力が良く分からない。語学留学のホームステイを受け入れていて、大邸宅（城）を所有している貴族だが、何歳か分からない独身男性の住まいに１８歳の女の子を１人でホームステイさせることに頭をかしげるのは私だけだろうか。それどころか、妹を迎えに来た姉ブルックとの会話はひどくデリカシーの無いものだった。おまけに、ことごとくストレートにブルックに迫ってくるジュールダンが誠実に見えない。欲望丸出しで「我慢できなくなる」「なんでこんなに綺麗なんだ」と、読んでいてさっさと姉妹には帰国を勧めたくなる展開だ。ステファニーにしてもその実、現状把握はシッカリ出来ているようで、かえって、ブルックがジュールダンに惹かれる理由が、しっかりしてくれない実父の代わりの父親を求めているように感じられる。一番の重要点は、ジュールダンが思いを寄せていたと思われるレストランオーナーの女性を見つめるアップのコマP91では、その表情に感情を見出すのは私には難しかった。ここが肝心要だと考えているのでその思いも情熱も得られなかったのだ。結局は、ブルックに惹かれたから、家族に縛られている価値観を変えさせて自分のところへ来させよう作戦だったと読みました。
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