都会の生活になじめなかったジェニファーは派遣先で知り合ったロバートの牧場で働くことになった。ロバートは事故で亡くなっていたが、兄エバレットの許しを得て仕事に就いた。エバレットの力強くて折れることのない真っ直ぐすぎるほどの情熱が、ヒシヒシと伝わって、ジェニファーの心まで掴んでしまった。しかし彼は、あまりにも理想主義で純粋に牧場を経営することだけを考えていて、弟さえも従属させていたようだ。景観を損ねるからという理由で油田採掘の権利は売らない、だから常に金欠。その為に節約していた弟をバス事故で亡くしていたのに。そこで、考えを改めるかと思いきや「使ってほしい」と愛する女性のお金さえ突き放し切り離す始末。弟の死に対しては責任を感じているようで、愛情を感じましたが、強情すぎます。どんな展開になるのかとハラハラしていたら、売ったんですね採掘権。しかし、金を手にしたら今度は札束で横っ面を叩くような暴挙に出ていました。情けない・・・。まあ、それは嫉妬ゆえの行動だったわけだけれど、そこがちょっと可愛いなあと読んでいたら、まあ何と「君を追いかけるバス代さえなかった」だなんてズキューンと胸を撃ち抜かれてしまいました。可愛いいのと、同情とで涙が出ちゃう。男は女性を養うものだとやっぱり理想が頭をもたげて、ギリギリまで決断できなかったことには呆れます。身から出た錆とはこのこととは思いましたが、プライドは簡単に捨てられないですよね。もっと早く決断していればねぇとはHQでは禁句でした。★5個つけたかったのですが、あまりにも絵が乱雑に見えて好みでなかったので-1。