舞台がプロ野球で、主人公はかつて天才ショートと言われた40歳の大ベテラン。コレだけでも中々他の野球漫画にはない設定で、新鮮味があり興味を持った。
怪我以降何球団も渡り歩いており、漫画の描写等から代打のみならずユーティリティプレーヤーとして球界にしぶとく貢献してきた様子が伺え、そんな大ベテランでももう一度かつての自分を取り戻そうと挑戦する様が、練習や白熱する試合を通してわずか1巻の短い中でしっかり描かれている。
またかつて二遊間を組んだ会津やこの話の発起人である藤島など同世代に魅力的な登場人物が多く、彼等もまたこの歳を迎えてそれぞれ色んな思惑を持ち戦いに挑む様が垣間見え、コチラも高評価。
後半はやや駆け足ではあるが、最後の試合の1つ1つのプレイに鬼気迫るものを感じ、わずか1巻と思えないほど満足感のある話だった。