広告で「主人公の夫は整形しておりその正体は主人公が学生時代に気持ち悪がっていた醜い男子であったことが判明し、生まれてきた子どもは夫の整形前にそっくりの顔をしている」というラストのネタバレがされています。しかしラストを先に知っていてもまあまあ楽しめました。主人公は生まれつき美女で、醜く生まれてきた者の気持ちを考えられていないところはありましたが、それでも別に悪人というわけではない印象です。顔が醜いというだけで嫌悪感を感じてしまうことに罪悪感を抱いたりもしています。自分の価値観を信じてまっすぐ生きているだけです。なので、この作品はバッドエンドとして描かれてはいますがその後の展開を色々と想像してしまいますね。事実を知って、「夫も子どもも愛せないから別れてほしい」と言うかもしれない。ただ、復讐心に燃える夫はおそらく、「君はなんて無責任だね。残念だがそれは却下」と言いそう。もしくはいくら醜くても自分の子どもだけは育てていくかもしれません。その過程で、醜さを受け入れられるようになるかもしれませんし、整形のアンチだった自分を改めて子どもを整形させるかもしれません。もしくは、すごく幸せでご都合主義的な展開を想像するならば、ふたりで過ごしていた間の愛は本物だったとお互いを許しあって家族三人で再スタートを切るかもしれません(笑)
こういった後味悪そうな現代社会の闇系漫画って主人公がとにかくクソなことが多いですが、この主人公にはわりと好感を持ったのでいろいろ想像してしまいました。