この3人の関係性は新しく展開のテンポも良くて面白く気づけば最後までイッキ読みしていた。一人ひとりの心情が丁寧に描かれていて好きな作品の一つではあるが、星4つで満点にしなかった理由は陸くんのキャラ振れ。
主要登場人物3人＋各関係者6人のキャラ設定や役割りや心の動きがしっかりと分かりやすく描かれているだけに、逆に陸くんのキャラ振れだけが気になった。
陸くんは当初から難解な人物として描かれているが、同性愛者である筈の陸くんが親友のために異性愛者（両性愛者？）にもなれる、とする感覚には私の乏しく拙い感覚では理解が及ばず、ハッピーエンドの大団円に持っていこうとする作者の強引なご都合主義のキャラ振れに見えてしまう所が残念な点でもあり、満点評価できなかった点。
逆に理解の及ばない人の心情の深淵の入り口を見せてくれているから、逆に魅力があるのかも知れん。
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