イタリアの下町に暮らすマリーナとジムの姉弟。アルコール依存症の父と別れず尽くし続けた母が亡くなった。父は亡くなった母が指に嵌めている指輪さえ奪って酒を買おうとし、マリーナが弟のジムの目を治すために苦労して貯めたお金まで奪っていく。割れた酒瓶の欠片で傷ついたジムは、目が見えなくなったのだ。フランスを目指して家出した二人は、なんとか長距離トラックの荷台に忍び込む。ジムは拾ったハモニカを宝物のように大事にしていた。カーブでトラックが傾いた弾みで、ハーモニカが外に飛んで行き、それを追いかけるようにジムがトラックが投げ出されてしまう。マリーナは道路に倒れたところを旅行中だった伯爵に拾われ、屋敷に連れて行って貰うことに。屋敷には伯爵の姪や息子が住んでいて、記憶喪失になったマリーナを暖かく迎えてくれる。過酷な運命を生き抜く少女の物語。