以前映画を封切り間もなく観に行っていたので漫画のほうを読みに来た。
読んでいると映画での場面があれこれ思い出される。その再現性により、劇場アニメは原作を尊重していたんだなと感じた。
それは1月末近くに起きたとある悲劇的事件をつい比べずにはいられなかった。
私は少年男性向け漫画作品にありがちなバトル物は好んで読まない。まして気味の悪いオカルト色など余計に受け付けないたち。
しかし、映画への好奇心は上回った。実際、身構えたほどには嫌悪するエピソードを見せつけられた感じはしなかったからこそ、原作を読みに来たのだ。主人公は好戦的ではなく、里香とのやりとりも怖いもの見たさの興味をひいた。外見上のおぞましさの裏にあるものとして描かれた過去のきっかけみたいな出来事がどこへストーリーを向かわせるのか、最後まで飽きさせなかった。
それは映画でも漫画でも同じだった。
「呪い」を扱う話の個性が、気味の悪い化け物の登場を正当化するけれども、正直正視はキツかった。
しかし、「高専」という、箱というか、居場所というか、そんな場所を設定して、そしてまたクラスメートという存在を見せることに、ただのバトルの連続で終始させない少々の救いがある。
戦いの在り方や呪術師の存在意義等や、呪いへの察知など、物語構成的にいまだ繋がらない点は、別途連載の中で判るのかもしれないが、取り敢えずこの「0」は、拡げすぎずに二カ所展開、無理すぎない着地をして、「0」だけで一旦話が済んだのは、初心者としては歓迎したい。