16世紀初頭、滅ぼされた小国の王子がたった一人の従者を連れて、敵国オスマン帝国への復讐を誓う。別冊少年マガジン連載作品で、シーモアでも配信中。作者が病気の為に執筆を断念され、既刊2巻で連載終了(未完)。その待望の続編(自費出版)となります。1巻分でなく1話分の値段なので注意。「原稿料無し、アシスタント無し、調べ物も全部1人でやる」とあります。続編は「イェニチェリ訓練生編」として潜入した主人公や訓練生の心理的葛藤が丁寧に描かれています。続編3話のラストで主人公が同室の訓練生に強い影響を与える場面があり、手を差し伸べるシーンはどこか神々しい。自費出版でも期待できるクオリティを保っています。正直、面白くてしょうがない。『鉤月のオルタ』はアクションも見応えあります。個人的には苦労人気質の従者クルトがお気に入り。