勿体無いなぁ……と思いながら全巻読了しました。1巻冒頭部分はとても引き込む構図だったので期待しました。しかし、徐々に徐々に都合のいいようにキャラクターが使われていくなぁという印象が強まり、特に、大人が皆すごく都合がよくて……せっかく魅力的なキャラたちばかりなのに、人間ドラマが浅いように感じました。
主人公の抱える周囲との軋轢や齟齬を、大したことはなかったかのように吹き飛ばしてしまった感があります。もっとしぶとく闇を描いてほしかったかもしれません。
3巻で終わるような物語ではなかったのでは?という印象が強いです。もっと深い、ミステリアスでドラマティックな物語に出来たのでは?……などと、物語を書けもしないのに思ってしまいました。