ネタバレ・感想あり成仏するにはまだ早い!のレビュー

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ダメな「人類滅亡モノ」の典型
ネタバレ
2020年8月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ 「人類は未知のウイルスにより壊滅した」という設定は使い古されたものだが、「メインキャラクター4人全員が幽霊」という設定は斬新で面白かった。全員死んで1年経過した時点から話を始めることで、自分を含む大勢の人間が亡くなったことや幽霊化したことに対する戸惑いも、過酷なサバイバル生活を描く必要性も無くなったため、ほのぼのとした日常話に終始しても、特に違和感は無かった。しかし1巻終盤で生者の女の子を唐突に登場させてしまったのがいけなかった。これにより「なぜ人類は壊滅的被害を受けたのか?」「なぜ女の子は生きているのか?」を説明する必要が生じてしまった。物語の背景に迫る重大なネタバラシを、本作は僅か2コマで済ませている。要するに人為的な犯行ということは分かったが、どんな組織が、どんな目的で、全世界同時多発テロという凶行に及んだのかは、全く解明されないまま終幕し、読後にモヤモヤが残った。また世界的テロリストの機密文書が、主人公達が暮らす学校から徒歩1日圏内で、簡単に見つかるという展開は、露骨に御都合主義で、全く説得力が感じられなかった。残念ながら著者は話づくりの才能に恵まれていないようだ。今後は原作付きの漫画家としての活躍を期待したい。
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作家名: 飴色みそ
ジャンル: 青年マンガ 4コマ / SF
出版社: 竹書房