「タンゴは踊れない」という表題に、彼の職業を 理解して 寄り添えない という意味なのかと捉えていました。でも大違い。ありのままの君で、僕の腕の中に居ればいいという物語でした。ものすごーく官能的な作画なのは言うまでもありませんが、ヒーロー ヴァルのゴージャスな容姿と誠実な人間性のギャップに私はイチコロでした。ヒロイン ルシールの恋に傷つき拒絶し仮面をかぶった心が、ヴァルに恋し、嵐のように それに振り回される姿がふんだんに、分かりやすく描かれていて 疑似体験するかのように辛かった。物語終盤、ヴァルが目にする空席、そして会場ロビーでの踊りと、ドラマ性も十分あって、ヒーローがヒーローらしく登場してくれるのは、大満足で酔いしれます。蛇足ですがP92の記事、握手の手が おかしい・・・。