乙女ゲームみたいな作品だなと思いつつ読んでいました。原作ゲームの存在するコミカライズだと言われたら普通に信じてしまいます。普通に作者さんの考えた少女漫画なことの方にびっくりしました。
正直逆ハーなだけでよく分からないお話でした。
冒頭から、主人公が普通にお仕事しにどっかの屋敷に行ったのだなと思いきや、誰からも求められる美しい財閥のお嬢さんと聞いて「ええー?!」とそこからもう彼女に感情移入は難しくなりました(笑)
彼女自身の心理描写もそれほどなく、何考えてるか分からない子だし、流されやすいし…おまけに美人なお嬢様だとか身近に感じられないキャラ設定にされたら、フツーの読者は主人公目線で物語に入り込むことができなくなると思います。
正直高評価なのが理解できないです。この作品のどこにそんな魅力を感じられるのか。
まるで乙女ゲームかのように魅力的な男性がわんさか出てきますが、そのせいで似たような容姿の男性の描き分けができておらず、「あれこの人さっき出てた人?」と混乱しながら読んでしまいました。
メインキャラっぽいお兄様が登場した時も、回想の中のお兄様は、現在のお兄様の付き人(?)の方と容姿が似ているせいで更に混乱しました。
絵は綺麗だと思いますが、女の子の見た目等が官能的な作品を描くには少し子供っぽい気もしました。
1巻を最後まで読んでも何がしたい作品なのかあまり見えてきませんでした。
義理の兄とかいうオチがあるなら良いのですが、実の兄と愛し合っていて、手は出されてないけど欲情し合っている変なやり取りは少し気持ち悪かったです。どんな性癖があれば萌えられるんだろうアレ(笑)
いけないことだと思って兄を拒絶しつつも、心では求めていて、離れることを望むのに突き放されたくはなくて…という主人公の複雑な気持ちは分かりましたが、他の男の子達がそんな主人公を見て惹かれるのに理解できませんでした。
実の兄に恋していてなんかやましい雰囲気出してる子になんて、あえて手を出すどころかそっとしときたくないですか?(笑)
それだけ彼女が色っぽく見えて欲情しただけなら、それは恋とは呼ばないと思いますし…。
他の男の子達との謎の馴れ合いも駆け足で何がしたいのか伝わってこないまま流れるようにストーリー進行していました。
いっそ乙女ゲーにしてそれぞれ個別ルートで掘り下げられたら良いのに。