自分が考えている以上に、膨大で緻密に内容を練られている作者さん全般の努力の素晴らしさを改めて感じました。
こちらの作品では、書く手側の苦労も伺えますが、何よりBLという分野について、自分の捉え方をもう少し見直さなければならないなと、気づかせてくれる作品でした。
BLを読むほど、多くのジャンルや話の道筋に触れ、自分で書いてみたいと思ったり、自分ならこうするのに、と、でしゃばったことを考えてしまう時があります。しかし、いざ書こうとなると本当に繊細なもので。その度、自己満足の形で終わらせないためには、自分では想像しきれないほどの胆力が必要であると痛感させられます。自分がこれまで拝見してきた作品の作者方、大変尊敬します。
さて、前置きが長くなりましたが、「恋する男子に星を投げろ!」についてですが、作者さんは様々なジャンルに触れられていると、内容からも伝わりますが、あえて高校生の日常の躍動を表現しているところに面白味を感じました。また、コミカルな表現も多く、絵によるその場の空気感の伝達がよかったです。BLに地雷はあまりありませんが、学生BLが大好物です。懐かしさ、甘酸っぱさ、胸の締め付けられる思いを作品を通して感じられ、まだ自分も愛でられる部分があるのだなと再確認でき、感謝しています。
何気なく流れていく日常の中の葛藤、素晴らしかったです。これからも、一腐女子として応援しています。