絵がきれいでキャラが魅力的。ストーリー設定も突飛ですが面白い。いいものを沢山持っているけれど大人目線で見ると幼いというか、言葉選びの浅さ稚拙さが目につき、読者を作品の世界に引き込み感情移入させるまでの力は弱い、まだまだ若い作家さんなのだろうと感じました。ローティーンまでなら楽しめると思いますが、良いものを吸収させたい子供に読ませるならもう少し言葉紡ぎのセンスが良質な作品にしたいところです。絵が得意で文学はそうでもない所から漫画を始めたのであろう、最近の漫画家さんに多いタイプ。絵がきれいなだけに残念。良い本を沢山読んで良い映画を沢山観て、言葉表現の鋭敏さを身に付けていただいたらどんどん力を伸ばされるのではと思います。一生懸命描いてるのは伝わるし、伸びしろは感じる作家さんです。
絵の方は、手技は丁寧で好感持てますが、髪形、顔立ち、体格、ポージングなどの人物の描き分けがまだまだ。最初に登場する男性3人とも同じ髪形で顔も変わらない。髪のトーンや眼鏡でしか区別出来ない絵では表現が幼稚過ぎです。今後に期待します。