このレビューはネタバレを含みます▼
タイトル通り、読む人を確実に選びます。ただ、1話目で登場したゲス兄妹が主人公かと思ったら、違ったので良い意味で裏切られました。本当の主人公は、ちゃんと一般的な倫理観を持った兄妹の方です。その点はご安心を。
そして、「本当の主人公2人」が判明した後も、「ヒーロー」は兄ではなく妹(エティ)の方だということに、二度驚かされました。
この妹が、とにかく肝が据わっていて終始格好いいです。
ずいぶん昔に助かることを諦めてしまっていた兄とは対照的に、妹の方はずっと助かること、生きることに貪欲で、常に頭をフル回転させて打開策を模索し、突き進みます。脱出のためなら、兄が躊躇することも、自ら進んで実行に移し、兄を引っ張ってゆきます。
今の時代にあまり適切でない表現かもしれませんが、まさに「オトコマエ」です。
自分は「うじうじと消極的で、待っていれば自分より強くて賢いオトコノコに助けてもらえるヒロイン」が大嫌いなので、個人的にエティちゃんには好感が持てました。