すごく読んでいてイライラしてしまうのは、やはり同じ境遇ではない人間は理解することなんてできない、ってことかもしれないです。作中に学生時代に付き合った男の子が出てくるんですが、彼は親から逃げない作者に対してイライラしていました。ただ、愚痴をきいてもらってるだけ、それだけで心が助かると主人公は思うのですが。その話を聞くのがたえられない、しんどい、つらいと男の子は言う。そして何故反発しないのか、行動を起こさないのか、にげないのか、それに対しても不思議さとイライラを募らせる。私はこの男の子の方の気持ちに共感してしまうんです。
これがもう本当に虐げられてきた人間の気持ちは理解できないということなんだと感じました。
この話は2巻で終わらず、仕事をしている会社にも電話をしてくる母親との話になっていて、まだまだ続いてる。そしてまだ主人公は母親を切り捨てられない。それが本当に読んでいてイライラするしぐったりしてしまうのです。
そしてエッセイものに対していつも思うことですが、どこまでが真実なんだろう?ということ。負の連鎖でおこるもの、母親もその父親も根本がクズだとは思うんですが、もしかしたら誇張して書いている?とも思ったり。それは旦那に虐げられてる系のエッセイ漫画で事実とは異なるとして作者が訴えられているという事案を知ったからそう思うようになったのですが。
とにかくこの話はまだまだ続くし、もしかしたら今はもう母親から脱却している状態で振り返りながら描かれているのかもしれませんので、続きを待ちたいと思います。