子どもを授かることが産む側にとって命がけの行為だという大前提に立っている、それがこの作品の高評価の理由じゃないかなと思います。
結婚しろ跡継ぎ作れとプレッシャーだらけの花太郎。親友で秘書の要の「俺が産もうか?」の一言で2人の子作りが始まります。
男性でも妊娠できる、という設定にポンっと乗っかる出だしが軽いなッ!と思っていたのですが、そこからすっごい裏切られました。もちろん良い意味で。
オメガバともひと味違う、要が飲んだ男性妊娠薬の副作用の出方が超エロい。
でも花太郎がそこで動くのは要の身体を思ってであって自らの欲のためじゃないんですよね。2人のただの生殖行為が愛情表現に変わっていくところ、えちなんですけど感動的。ほんとに花太郎いい男です。
恋愛は絶食系だと自嘲していた要が身体の変化とともに可愛くなっていきますが、秘書としてもパートナーとしても立派なんですよねこれがまた。
ストーリーもめちゃくちゃ良かったんですが、絵も骨格の描き方が好きです。次作にも期待してます!