このレビューはネタバレを含みます▼
水産に関わる特殊な学校に通いながら生活する、主人公アタルの成長がとても輝いて見えます。当初は人魚という(他人が聞いたらまるで空想上の存在のように感じる)ものを見つけるという目標があって、一瞬ファンタジー作品の雰囲気もしましたが、中盤からかなりリアルで真面目なテーマに移っている感触です。特に、時に人間に牙を向く海の姿と厳しさを知ったときの彼の気持ちは、さぞ衝撃的なものだったと思います。ですがこれが現実だということを知って、またひとまわり心が大きな大人に成長していくのだろうなと感じました。