物語の始まった当初は中世文明圏と蛮族との婚姻譚っぽく始まるものの、実際は中世レベルの西洋文明圏と、前中世くらいのファンタジー世界圏との異文化交流譚。
婚姻と徐々に育つ恋愛感情みたいな要素はそこそこ強くあるものの、基本は大きく隔たった文化・思想・価値観の交流と理解と順応が主。この主人公たちの恋愛譚を期待して読んでいると、なんか違くない? みたいな感じに物語が進んでいくので注意。
前述のことを踏まえて読めば、剣と魔法のファンタジーな未開の地で暮らすそこそこの文明集落の文化慣習思想しきたり技術等々、が描かれる架空の異文化交流として、なかなか面白い作品ではある。