普段よく目にする設定とは異なり、ありそうでなかったツボを刺激する設定を元に描かれるストーリーが魅力的である。主人公は単純で本能的な行動ではなく、合理的な行動によって現状を打開する為に動くので、イラつく要素もなく、ストーリーの展開もスムーズである。描写は万人受けする作画で、魅力的な登場人物や事件背景、ゾンビの行動指針を代表する世界設定も緻密で飽きが来ないだろう。あるようでなかったが、誰もが一度は夢で見たような、理想的で且つ本能的に求められる世界線での出来事が、頭も切れる主人公の行動一つで揺るがざるを得ない状況であることも、近年流行りの俺ツェーブームとマッチし人気を得たと解釈している。コミカルで且つ緻密なストーリー、魅力的な登場人物は万人受けすること必至なので、是非とも一度目を通すことを推挙しておきたい。