氷の城壁ってタイトルから、小雪だけが壁を作っててそれを乗り越える的な話かな〜と思ってたら登場人物の多くがそれぞれ違った形の悩みを抱えている話でした。
小雪以外の登場人物の視点もたくさんあって、感情とか悩みとか複雑に絡んでる話が好きな人は絶対刺さると思います。
物語の進行速度もゆっくりなんですが、それがリアルな時間と感情の移ろいを表現するのに合ってて個人的には楽しく読めました。
悪く言えばこういったサイト用のタテ読み漫画では話数増やす為に話を伸ばす傾向にあって、まさしくこれもそれに当てはまるので「展開が早い漫画が好き！」という人には向かないと思います。
私はそれを上手く活かせていると思ったので課金して最後まで一気に読んでしまいました。
阿賀沢紅茶さんの描くデフォルメやギャグ顔がポップで可愛い感じなんですが、明るい場面だけではなく心のもやもやの鬱描写も上手くてスッと感情移入して読めます。
ファッションも可愛くて場面場面の絵を見るだけでも楽しいです。
シナリオ・絵ともにコミックサイト向けカラータテ読み漫画の特徴を活かせてるので同業者(私はイラストレーターです)として純粋にすごいなーって見てました。
同作者の他の漫画やイラストも調べてみようと思います。
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