脅しからはじまる関係からの攻めの記憶障害。
受けの反応は、元々の控えめな性格がブレることなく描いてあり、不幸とまではいかない家庭環境もとてもよいアクセントになっていました。
一方の攻めの挫折や葛藤はよくある設定ではあるものの、記憶障害と絡めてあるのでとてもよかったです。
ですが、そもそもの脅した目的がなんだったのか、好きな気持ちからの行動なのか、ただ単に己に対する周りの評価や態度に辟易していて本当にストレス発散に過ぎなかったのかがよくわからずモヤっとしました。
記憶障害ものだけどよく考えられた内容でおもしろくはあったのですが、記憶が戻ったら…のハラハラドキドキ感はさほどなく、安定のストーリーでした。
付き合ってからのざっくばらんにオープンなところがあまりに軽くて拍子抜けしてしまいましたが、それなりな楽しめる作品でした。