このレビューはネタバレを含みます▼
「ロボット残党兵」「百人の半蔵」「ワールドヒーローズ」を手掛けた横尾公敏先生の最新作。
とりあえず全体を通して言えることは「微妙」。
まず出だしは悪くない。主人公である日野守也と、主要人物である忌物コレクター・極東九朗は、叔父と甥(又甥)という関係であるという部分にも驚かされる。
忌物の解説シーンも「なるほど、こんな物があるのかぁ」と感心させてくれる。
しかし、守也の祖母・雪菜とのエピソードや過去に起きた事故の下り、そして主人公の身体に埋め込まれた「忌物」のエピソードはもう少し後にやるものなのではないか?という思いが拭い切れない。
守也が「死んだ家族に悪いと思い、趣味も夢も作らず生きてきた」という部分もセリフで片づけてしまっているので妙に軽く、もしくは薄っぺらく感じてしまう。
正直この終わり方だと、今後雪菜の出番が無くなるんじゃないかと心配でならない。
そしてラスト。主人公は何故世界忌産を完成させたいと思ったのか。何度も読み返してみたがこれがよく分からない。
正直話の流れはロボット残党兵よりも悪い気がしないでもない。ただしストーリーは面白いので今後に期待したい。