おそらく多くの家庭に当てはまる夫婦間のすれ違いがうまく書かれていると思います。
夫婦それぞれが自分の役割を全うしようと頑張っていて、いっぱいいっぱいなとき、どうしても他方の気持ちに寄り添えなくて、相手への不満が溜まってしまう。そんなとき会社員は会社のロジックで目に見える問題をどう解決するかだけしか考えられなかったり、部下に教育するような独善的な物言いになったり、また、家庭にいて子供とか地域の人付き合いみたいな理不尽な問題に日々葛藤している人は精神的なサポートを求めがちで、それぞれの主張が噛み合わず対話が成立しないことって良くあるように思います。そこら辺が分かりやすいストーリーとシンプルだけど表情豊かなほんわか画風で構成されていてとても読みやすい作品だと思います。