まりみてっぽい設定の姉妹関係を絡めた異世界転生もの、という、一見するとアイディアだけの量産異世界ものに見える。
しかし、読み進めていくにつれてその印象はいい意味で違和感と裏切りで塗り替えられていく。こうなるだろうというテンプレがことごとく否定されていく展開に鳥肌が立ち、期待通りにその信条を、仁義、誇りを貫いていく展開に熱くなる。
主人公姉妹やその周囲は微笑ましく尊く描かれている反面、この異世界の社会システムは差別・踏みにじられる弱者・喰いものにされる異世界チート等、ダークファンタジー的な世界観で満たされている。
異世界転生ものとしてトップクラスに面白い逸品。