久々にりぼん作品を試し読みしてハマり、気付いたら購入していました。
まだ1巻しかでていませんが、りぼんらしさを感じさせつつありそうでなかった新感覚の転生モノですね。
キャラ同士の掛け合いなんかはよくあるりぼん漫画って感じだし、絵のキラキラ具合も、いかにもりぼんに影響受けて漫画家になったんだろうなって印象です。
綺麗な絵だけれど、どこかで見たことあるよなっていう既視感を感じてしまうのはオリジナリティに欠けるようで少し残念でした。
でも引き込まれるストーリーだったので、すぐにそういったことが気にならなくなるのはよかったです。
ストーリーは、頑張る主人公を応援したくなるし、強くあろうとする彼女は魅力的でヒーロー同様読者も徐々に惹かれていく感じで良いですね。
小・中学生に夢と希望を与えつつキュンとさせてくれるシナリオは、これぞりぼんと思いました。
りぼんにはこういう漫画が掲載されていてほしい!と、元りぼんっ子として嬉しくなりました。
物語を簡単に説明すると、異世界に転生…ではなく、異世界を生きた女の子が現代の女の子に憑依する物語ですね。
そしてその元々の体の持ち主である現代の女の子は、学校でなかなかにエグいイジメを受けていて、自 殺を決意した女の子っていう結構重い内容です。
彼女が自 殺をはかったからこそ、死んだはずの異世界人だった主人公が乗り移ってしまったようですが……。
こういう漫画の男性版は読んだことがあるんですよね。
それはイジメてた相手をぶん殴って力で仕返しして形勢逆転してスカッとする物語でした。
でも今作は女の子向け作品なので、そう簡単にはいかない。
それでも異世界での経験を活かして、何一つ諦めずに自分にやれることは全てやり、イジメられる要素を1つずつ潰しながら立ち向かっていく主人公に胸を打たれます。
というのも、イジメに似た経験を受けたことがあるからなんですよね。
なかなかこんな風に立ち向かえないのが現実なのに、この作品では憑依されることによって以前とは別人になり輝き出す彼女が眩しいです。
自分もこうなりたい、なんならこんな風に憑依されたい…なんて夢を見ながら泣きながら読んでるタイムリーな女の子もいるはずです。
そんな彼女達に、死なないで、諦めないでってメッセージが込められているように感じ、私はこの作品が好きです。