ネタバレ・感想ありここは鴨川ゲーム製作所のレビュー

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上手にできないすべての人へ
2023年5月19日
物理的にも思考的にも上手く物を整理することができない、ちょっと不器用な主人公を中心としたゲームづくりのお話です。
ゲームづくりメンバーは性別も年齢も立場も違うけれど、それぞれが抱える「生きづらさ」が、日常のあちこち、ちょっとしたシーンで分かりやすく描かれています。人は悪気なく自分の物差しでものを考えて、また厄介なことにそれを良かれと思って助言(という名のお節介)をしてしまいがちなので、共感したり、自戒したりしながら読みました。それでもスケラッコさんの優しい表現のおかげで不思議と気持ちが重くならず、むしろ生きづらさを抱えた彼等が、互いに寛容であることに感動したり、彼等にしかない長所を見つけることが出来てほっこり、まあるい気持ちになりました。
またゲームづくりを1から始める様子を見ていると、こういうことに配慮されながらゲームは世に出てるんだ!という内容に触れられて楽しかったです。続きがすごく楽しみ。
毎日くたくただけど、なんとなくもやもやしたり、くさくさする夜に是非とも読んで欲しいオススメの作品です。
色んな意味でゆるい
ネタバレ
2024年2月17日
このレビューはネタバレを含みます▼ ゲーム制作という名の元に集まった人達がそれぞれ日常で抱える悩みに大きくフォーカスをあてた漫画でした。ゲーム制作というより多様性がテーマですね。都合よく悩みを抱えている人達が集まり、なんやかんやありつついい感じに事が進んでいい感じに終わります。
正直、女性の社会での立場や同性愛等が出てきた時は「作食べみたいに内容が多様性に偏っていくやつか」と思いましたし、この漫画でも実際はゲーム制作についてはふわっとしていて、そこはちょっと拍子抜けでした。
作者さん独特のゆるい絵とゆるい内容で重くなりすぎず、作中で作成しているゲームと同じような、毒にも薬にもならないような、でも刺さる人には刺さる漫画でした。スキマ時間や気分転換に読むには最適かと思います。
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作家名: スケラッコ
出版社: 竹書房