ネタバレ・感想あり魔女に白い花束をのレビュー

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現代にもある魔女狩り
ネタバレ
2025年1月24日
このレビューはネタバレを含みます▼ 原作が史実を元にしている為、主人公を襲う不幸と悪意に容赦がありません。それでも少女マンガらしい救いを求めて読むのですが、救いがあるようで無いのもリアルです。
常に見張り合っているようなムラ社会の閉塞感、よそ者に対する厳しい目、メンツへのこだわり、絶対数が少ない若者達の恋愛…と、些細なきっかけで揉め事が起こる要素ばかりです。一言「魔女だ」と噂するだけでほぼ有罪、本当の所は魔女など信じていなくても村人達がまるで鬱憤晴らしの娯楽のように裁判や火あぶりに熱狂していきます。主人公の無実を訴える人間も確かに存在するのに、少数のその声はかき消されます。遥か昔の遠い外国のお話では無く、現代でもSNSなどで自分にも起こりうる事だと思いました。
主人公を陥れた恋敵は報いを受けますが、個人的には向かいの家の夫が腹立たしいです。元々病気だった娘の死を主人公のせいだと裁判で有罪の証言をしたこの男…次に生まれる子が元気に成長したら前の子の死はやっぱり魔女のせいだったと得意になって言うのでしょうか。
何十年も忘れられない物語
ネタバレ
2024年8月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ 曽祢まさこ先生の描く品のある人物が大好きで、子供の頃、何度も繰り返し読んだお話です。ラストはちがう終わり方をしてほしかった。。二人は生まれ変わって夢の園のミアの二人になってほしい。海に沈んだ伝説の二人も。
後味悪い
ネタバレ
2023年3月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 紙版を持ってます。
古い作品で原作者がいる作品。
魔女狩りの時代が舞台です。
「きっと助かる」
そんな甘い期待を打ち砕くのは、現実に魔女として引きずり出された女性たちのほとんどが助からなかったからでしょう。
ただ「魔女狩りのその後」も描かれてます。
遺された人たちの思いと、無実の女性を魔女として告発した人の心の内。
こんな暗い話を当時の少女マンガで発表されたことも驚きですが
(実は原作を読んだことのある私からみたら)よく2巻で綺麗にまとめたな、と。

ただ、魔女狩りを知る第一歩にはいいかもしれません。
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作家名: 曽祢まさこ
出版社: 講談社
雑誌: なかよし