ネタバレ・感想ありDETROIT: BECOME HUMAN -TOKYO STORIES-のレビュー

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ゲームのスピンオフ漫画
2024年4月27日
まず前提としてこの漫画は海外ゲーム『デトロイトビカムヒューマン』のスピンオフ漫画です。
かつて自動車産業による興隆と衰退の道を辿りながら再びアンドロイド産業で復興を遂げた2038年の北米の都市デトロイトがゲームの舞台となっています。
罵倒されても危険な目にあっても本来ならば何の感情も抱かない電化製品である筈のアンドロイドですが、その高性能すぎるAIゆえか、何らかのきっかけで自我のようなものに目覚める存在が出現し始めます。
そんな背景のなか、ゲームでは三体のアンドロイドが主人公となり、プレイヤーの選択によって様々な結末を迎えることになります。
膨大な分岐と変化する物語がゲームの魅力のひとつです。
この漫画版でも主人公は三体のアンドロイドで、それぞれの物語が互いに交わり、読みごたえがあります。
ゲームが好きでこちらを購入しましたが、違和感のない説得力のある世界観のおかげで、すんなりとこの新しいビカムヒューマンの物語を読むことができました。
日本人にとってはむしろこの漫画で描かれる物語のほうが、起こり得る近未来の姿としてはリアルに映るかもしれません。
もしもこの漫画がゲームに逆輸入されるなら、是非遊びたいですね。
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原作ファンなら楽しめる
2024年11月17日
まさに日本のコミカライズ作品やな…って感じの冒険しきれない可もなく不可もなくな作品、という印象。だけどきちんとデトロイトしています。過度な期待は禁物であるものの、ファンなら楽しめるんじゃないかなと。
でもそうでないのならば正直盛り上がりに欠ける内容ではあると思います。

三体のアンドロイドが織りなす別々の物語が収束して一つになるという構成の原作とは違い、この作品は一人の人間を主軸にした物語を三体のアンドロイドがそれぞれ変異する過程で観測した物語として個別に描かれる構成。
それ自体は単純に原作のモノマネではない印象を受けて好感が持てますが、だからこそ一貫してひねりの無い内容になっているのではという気持ちもあります。三体全てのアンドロイドが主人公クラスの活躍をしているかというとそうでもないですし。

特にコレどうなの~?と思ったのが現代軸が原作と同じ2038年な中、その10年も前に変異してしかもノラで生き続けてるアンドロイドがいるという設定が出てくることです。
DPDが把握できているデトロイト市内で最初に起きた変異体事件が2038年2月。とはいえそれ以前から知られざる変異体が発生していたのは有り得ることですし、それがサイバーライフ本社がありカムスキーやマーカスがいるアメリカデトロイトから遠く離れた日本で10年も前に起きていた…としてもまあ別に矛盾はないんでしょうが、なんで??的な唐突感は強く感じます。それもその変異体がたった一体でパッと見ラルフの顔面程度の破損状態で10年無事に生存できていたなんて、ジェリコに集まっていたアンドロイドたちや変異をウイルスや伝染病と比喩したカムスキーの言葉(あくまで考察の域を出ないとしても)を考えればう~ん…てなる設定ですよね。
デトロイトの続編として他国や過去のスピンオフみたいなゲームで公式から直接出た話であればまた受ける印象も変わったんでしょうけども、どうも先述した「一人の人間を主軸にした物語」のストーリー構成の都合で出た設定に感じてしまうんですよね。
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