まず前提としてこの漫画は海外ゲーム『デトロイトビカムヒューマン』のスピンオフ漫画です。
かつて自動車産業による興隆と衰退の道を辿りながら再びアンドロイド産業で復興を遂げた2038年の北米の都市デトロイトがゲームの舞台となっています。
罵倒されても危険な目にあっても本来ならば何の感情も抱かない電化製品である筈のアンドロイドですが、その高性能すぎるAIゆえか、何らかのきっかけで自我のようなものに目覚める存在が出現し始めます。
そんな背景のなか、ゲームでは三体のアンドロイドが主人公となり、プレイヤーの選択によって様々な結末を迎えることになります。
膨大な分岐と変化する物語がゲームの魅力のひとつです。
この漫画版でも主人公は三体のアンドロイドで、それぞれの物語が互いに交わり、読みごたえがあります。
ゲームが好きでこちらを購入しましたが、違和感のない説得力のある世界観のおかげで、すんなりとこの新しいビカムヒューマンの物語を読むことができました。
日本人にとってはむしろこの漫画で描かれる物語のほうが、起こり得る近未来の姿としてはリアルに映るかもしれません。
もしもこの漫画がゲームに逆輸入されるなら、是非遊びたいですね。