大学演劇部にて過去に囚われた元子役とモデルあがりの俳優志望二人が舞台上演にむけてぶつかり合いながら交流していく話。
元子役が自分で書いた脚本には自分の過去の傷が埋まってて、その中で大切な役をすることになったモデルを厳しく演出するんだけど、二人で役の解釈などでぶつかり合ううちにお互いの心の内など理解が深まると共に大切に思うようになるという、まるでセラピーでした。
物語の骨子となる演劇台本も適当でなくちゃんと創作されてるんだろうなと思わせるほど重要な役割で、そこが通奏低音としてしっかりしてるので読み物としてドラマがあり良かったです。
これほど話がちゃんとしてるのでベッドシーンは性急で余計なものに感じるほどでした(苦笑)
脇役の指導教授も味がありましたし、どのキャラもちゃんと存在してましたので程よく没入感もあり楽しく読ませていただきました。