隣国と戦争中のノーニアの最前線の街に従軍娼館「花蜜館」はあった。魔術で戦う魔術師は軍人の花形だったが、魔術を使い過ぎると身体がオーバーフロー状態になってしまう。その過剰な魔術を放出させるために軍人たちは娼館を利用するのだ。そんな娼館の娼婦の中に、歌で盛った軍人を鎮める「寝ない娼婦」として有名なのがイーリャだった。ある時駐屯地の最高責任者の中将が内密にイーリャを頼ってやってきた。
「銀氷の騎士」として有名なシアンの夜伽を内密に頼んできたのだ。最初は断るが命にかかわる状態だとして魔法で移転させられてしまい、入れられた部屋はシアンの魔力で溢れてして氷点下になっていた。なんとか少しだけ歌で鎮めることはできたが、まだ自分を抱こうとしないシアンにしびれを切らして、イーリャから「とりあえず、やりましょう」と声をかけ、挑んでいくのだった。