堤先生の漫画は、ガンガンファンタジーのエルナサーガ連載から読み始めました。
1巻目は他に比べ進行もゆっくりで、見せ場が少し地味と感じてました…すみません。2巻目から大きな世界が見え始めた頃、流行りの山が魔法でなんでか吹っ飛んだり、なぜか不思議な能力でなんやかんや解決する漫画郡に比べしっかりとした生活感、人々の暮らしが見える世界観。主人公、街の人に関わらずキャラクターにちゃんと命を見ている地に足着いた作家さんだと感じました。
その後は新装版やクラリオンの子供達もなんとか原本を買えて、大切に持ってます。
どの作品もテーマが深く、読み終えた後にもしこの立場にあったら自分はどう動き考えるのだろう、多くは主人公が相対している大きな相手(国家や社会的な常識など、一般的な多数勢)に少数派で真っ向から向かう事が出来ないで長いものに巻かれてしまうのかもしれない。
でもこんな人達が居ても良い、居て欲しい、本当ならそうしたいけど勇気が持てない。
様々な思考をさせてくれる作品が収められてます。
宮崎監督のコメントも的を得ていて、若手さん達に教本として見せている話ももっと見せて!と思いました。
今回、お得なクーポンがあったので何か気軽に携帯から見たいなと堤先生の名前で検索した所、未収録が追加されてるのを知り購入しました。
この短編集をお気に召した人なら、エルナサーガやスターゲイザーもお勧めです。
私はクラリオンの中ではベビーシッターの話のラストが結構好きです。
アンドロイドのお話も、お婆さんの一言は今のロボット漫画ではあまり見ない考えでしょうが、本来はそうあるべきかなと考えました。
とにかく、セリフやカットの1つ1つに意味があり無駄がない。
ラノベ時代の今、作家として本当の才能がある数少ない方だと思います。