このレビューはネタバレを含みます▼
永井豪の作風が濃縮された、エロスとグロテスクが紙一重で共存する怪作
妖怪退治という伝統的題材を軸にしつつ、過激なギャグと性的表現を遠慮なく織り交ぜ、読者の倫理観を揺さぶる
艶靡という少女像には、無垢と背徳のアンビバレンスが宿り、彼女の行動原理はしばしば常識を超越する
作画は躍動感に満ち、特に人体のデフォルメ表現には永井豪特有の暴力的な美がある
社会的タブーへの挑戦という点で、本作は単なる娯楽を超えたアヴァンギャルドな意欲作
読後感には賛否が分かれるが、その異端性こそが本作の価値を決定づけている