事件の真相は姉としては耳を疑うものだから、いくら妹の行状からさもありなんと思えたとしても、少しは嘘でしょみたいなリアクションあって欲しかった。また、家族を醜聞にまみれさせたくない彼の気持ちは立派だが、この先ヒロインは大変そう。姉妹は別人格でも、義母の言葉が通り相場だろう。
二人の愛情が次第に通いあう描写は、偽装結婚型HQの同居中のベタ展開な部分だけに、ここで関係に甘さが出るような華がもっとあって欲しかった。
HQには度々あるヒロインのキャリアの中断、そして復帰も出来なくはないこと、業績がある博士であってもそれが容易なものだろうか。期限付きで戻るつもりだったのではなく、生活そのものもヒロインとしては別個に送るのが、当初の予定だったはず。
冬木先生の絵柄はもっとギリシャ風味を出せる作風のはず。今回の作品は少々急いで描かれたようにも感じられ、ストーリーのアッサリ進行と共に、冬木先生っぽさがコマの隅々までは行き渡らなかったような気がしてしまった。