話としては面白いけれど、あり得なさすぎなスケールにちょっと引いてしまって、感情移入不十分のまま、二人の成り行きに付き合わされた印象。
絵に引かれれている輪郭線も、細くないのに、なぜか頼りなく見える。
そこまで悪人が近くにいながら16年よく無事だったな、とか、人を信じない人がその展開?、とか、そもそも、そんなこと出来ないものだろう、という無茶な行動力も、ストーリーへ突飛さを加えてー。
日本語タイトルは原題よりロマンチック。
砂漠の過酷な環境が嘘臭くならないよう、自然描写にはもっと筆を入れて欲しかった気がする。
他人を信じない人物設定が、ヒロインのキャラには織り込まれていたが、スルタンの方はちぐはぐさが感じられた。時々大人の年齢には見えないことが、陰謀の緊迫を絵空事のレベルに変えそうになる。