描きたくない展開を全てすっ飛ばし、性急・強引にやりたいことができる状況に持っていくという典型的作品。
それでも矛盾なく展開してくれるなら問題ないのだが…。
主人公は最初記憶が戻って覚醒的描写がなされたのに、元の人格と別の存在(魂)であることがすぐさま発覚。そのうえ内面で元人格と会話。はたから見たらひとりで虚空に向かって会話するヤバイ幼女に変貌。元人格が気弱であることこれ幸いに体の操作権を完全に奪った上に勝手に改名、今後の方針も独断即決。さらに通りすがりのまだなんもしてない飛竜を問答無用で殺戮。ただの幼女が無双する為の理由付けが、最も短絡的な『身体強化』の魔法。原作もどうやら描写不足ぎみっぽいが、それ以上に状況描写が欠落しており、絵やコマ割りで状況把握できない構成・表現な上、その補助となるはずのト書きが皆無。ご都合主義かつ強引な進行。
一話時点で頭を抱えたくなる展開・設定もりもりで、ちょっと読み進められないかな、というのが感想。転生して幼女になった英雄が無双する的作品は、既にきちんと面白いものが存在するのも難点。