地方の小さな漁村から始まる女子高生と元売れっ子音楽家のサクセスストーリーが力強く前向きに描かれた作品です。
女子高生のルルと元売れっ子音楽家のスズヤは互いに「挫折」や「喪失」を抱えていますが、過去にとらわれネガティブになりすぎることなく、悩みながらもポジティブに音楽に向き合う姿がとても心地良かったです。特にルルの歌声がなぜ人の心に届くのか、その理由にとても感動しました。
スズヤの過去にも理不尽な出来事があり辛い気持ちにもなりますが、ページをめくる手が止まらないのは、純粋に人の心に届く「音楽」をルルもスズヤも愛している様がこの作品から伝わるからだと思います。音楽の力を信じたくなる素敵な作品です。